
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
「生まれつき歯が足りない」は珍しいことではありません 🦷🌱
2026年02月22日
「永久歯がなかなか生えてこないと言われました…」
「歯が足りないってどういうことですか?」
矯正相談で意外と多いのが、先天性欠如(せんてんせいけつじょ)のご相談です。
👉 生まれつき永久歯の本数が少ない状態のこと。
実は決して珍しいものではなく、
日本人では約10人に1人前後にみられるとも言われています。
🧬 先天性欠如とは?

通常、永久歯は親知らずを除いて28本あります。
しかし先天性欠如では、
永久歯の芽(歯胚)が作られない
成長しても歯が生えてこない
という状態になります。
よく見つかるのは、
✔ 下の前歯(側切歯)
✔ 上の前から2番目の歯(側切歯)
✔ 小臼歯(奥歯の手前)
などです。
学校検診やレントゲン検査で初めて分かることも多く、
見た目では気づかないケースもあります。
👶 なぜ起こるの?
はっきりした原因は一つではありませんが、
遺伝的要因
顎の成長との関係
発生過程の影響
などが関係すると考えられています。
ご家族の中に、
「乳歯が長く残っていた」
「歯が少ないと言われたことがある」
という方がいる場合もあります。
ただし、
👉 必ず遺伝するわけではありません。
🦷 放っておくとどうなる?
乳歯が残っている間は問題ないように見えても、
噛み合わせがズレる
歯並びが傾く
すきっ歯になる
奥歯に負担が集中する
といった影響が出ることがあります。
特に成長期では、
周囲の歯がスペースに倒れ込むこともあります。
🔍 矯正治療ではどうするの?
先天性欠如では、
「歯を並べる」だけではなく、
👉 将来どう使っていくかを考えた設計がとても重要になります。
主な選択肢は3つです。
① スペースを閉じる(矯正で隙間をなくす)
歯を移動させて、欠如部分を埋める方法。
メリット:
人工物が不要
自分の歯だけで完結
若い方では選択されることも多い方法です。
② スペースを残す(将来インプラントなど)
矯正で位置を整え、
インプラント
ブリッジ
を将来的に入れる選択です。
骨の成長が終わるまで待つ場合もあります。
③ 乳歯をできるだけ残す
乳歯が健康な場合、
👉 長く使えるケースもあります。
ただし歯根吸収や動揺など、
定期的なチェックが必要です。
🌱 子どもの矯正が重要になることも

先天性欠如では、
顎の成長誘導
スペース管理
がとても大切。
早い段階で相談しておくと、
✔ 抜歯を避けられる
✔ 治療選択肢が増える
こともあります。
😌 実は珍しくないからこそ
「歯が足りない」と聞くと驚かれる方も多いですが、
現在は、
矯正治療
補綴治療
成長管理
を組み合わせることで、
見た目も機能も自然に仕上げることが可能です。
大切なのは、
早めに知って計画を立てること。
✍️ まとめ
先天性欠如は、
🧬 生まれつき永久歯が少ない状態
🦷 日本人でも比較的多い
🌱 治療は「並べ方」より「将来設計」が重要
焦る必要はありませんが、
早めの相談が将来の選択肢を広げます🙂
参考文献 📚
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. Elsevier.
Polder BJ et al. A meta-analysis of the prevalence of dental agenesis. Community Dent Oral Epidemiol.
Graber LW. Orthodontics: Current Principles and Techniques.
Brook AH. Dental anomalies of number, form and size. Br Dent J.









