
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
なんで医院によって矯正の治療期間が違うの? ― 同じ歯並びでも結果が変わる理由 ― 🦷⏳
2026年02月22日
「友達は1年半で終わったのに、私は2年以上と言われた…」
「同じマウスピース矯正なのに、医院によって期間が違うのはなぜ?」
矯正相談でとても多い質問です。
👉 矯正治療の期間は“装置”ではなく“治療計画”で大きく変わります。
同じ歯並びに見えても、医院によってゴールや進め方が違うため、期間に差が出るのです。
🧠 理由① ゴール設定が違う

実はこれが一番大きな理由です。
矯正治療は、
見た目重視なのか
噛み合わせまで整えるのか
横顔や口元まで考えるのか
によって必要な歯の移動量が変わります。
たとえば、
「前歯だけ整える」場合と、
「奥歯の位置から整える」場合では、
必要な期間はまったく違います。
早く終わることが必ずしも良いとは限らず、
どこまで治すかによって期間が変わります。
🦷 理由② 歯を動かす“スピードの考え方”が違う
歯は押せばすぐ動くものではありません。
骨が吸収され、新しい骨ができるという
生理的な反応で少しずつ移動します。
医院によっては、
強めの力で早く動かす方針
弱い力で安全に動かす方針
があります。
強い力をかけると早そうに見えますが、
⚠️ 歯根吸収
⚠️ 歯茎退縮
⚠️ 痛みの増加
のリスクが上がることもあります。
安全性を重視するほど、期間はやや長くなる傾向があります。
🔍 理由③ 検査の精度が違う
CTや咬合分析などをしっかり行う医院では、
歯を動かせる限界
骨の厚み
歯根の方向
を考えて計画を立てます。
最初は遠回りに見えても、
途中のトラブルが少なくなり、結果的にスムーズなことも多いです。
逆に検査が少ないと、
歯が動かない
再調整が必要
となり、後から期間が延びるケースもあります。
⏰ 理由④ 通院間隔や管理方法
医院によって、
2週間ごとチェック
6〜8週間ごとチェック
など管理方法が違います。
また、
アライナー交換指示
アタッチメント追加
IPRのタイミング
など細かい判断も期間に影響します。
😬 理由⑤ 実は“患者さん側”も関係する
特にマウスピース矯正では、
使用時間(22時間)
ゴムかけ
来院ペース
がとても重要。
同じ医院でも、
使用時間が守れる人と守れない人では数か月以上差が出ることがあります。

🌱 「早い=上手」ではない
矯正は、
歯を守ること
将来の安定性
がとても重要です。
早さだけを優先すると、
😢 後戻り
😢 噛みにくい
😢 横顔が不自然
につながることもあります。
本当に大切なのは、
その期間に理由があるかどうかです。
✍️ まとめ
医院によって治療期間が違うのは、
🦷 ゴール設定の違い
🧠 力のかけ方の違い
🔍 検査精度の違い
⏰ 管理方法の違い
🙂 使用状況の違い
があるためです。
矯正治療は「早く終わる競争」ではありません。
歯を守りながら、長く使える結果を作ること。
それが本当のゴールです。
参考文献 📚
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. Elsevier.
Krishnan V, Davidovitch Z. Biological responses to orthodontic force. Am J Orthod Dentofacial Orthop.
Brezniak N, Wasserstein A. Root resorption during orthodontic treatment. Angle Orthod.
Rossini G et al. Clear aligner effectiveness. Angle Orthod.









