
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
使用時間が短いと起こる「3つのこと」
2026年02月16日
使用時間が短いと起こる「3つのこと」
― マウスピース矯正が進まなくなる本当の理由 ― 🦷⏰
マウスピース矯正では、
「1日22時間以上」の装着が基本です。
でも実際は、
「20時間くらいなら大丈夫かな?」
「今日はちょっと外してる時間が長かった…」
こういう日、ありますよね。
ただ、使用時間が足りない状態が続くと、
確実に起こりやすくなることがあります。
① 歯が“戻ろうとする” 🌀
歯は常に、元の位置に戻ろうとする性質があります。
マウスピースを外している時間が長いと、
・歯根膜が元の位置に戻ろうとする
・歯がわずかに後戻りする
・次に装着したときに強い圧を感じる
という状態になります。
毎日少し戻る → また押す → また戻る
これを繰り返すと、効率が大きく落ちます。
② アライナーが浮く・合わなくなる 😬

使用時間が不足すると、
歯が計画通りに動いていない状態で
次のアライナーに進んでしまうことがあります。
すると、
・アライナーがしっかりフィットしない
・浮いて見える
・一部だけきつい
といったズレが起こります。
この状態で無理に使い続けると、
歯の動きがさらに不安定になります。
③ 治療期間が延びる ⏳

これが一番大きな影響です。
装着時間が短いと、
・歯の移動効率が下がる
・予定通りに進まない
・追加アライナー(リファイメント)が必要になる
という流れになりやすいです。
結果として、
数か月単位で延びることもあります。
「少しのサボり」が、
あとから大きな差になるのがマウスピース矯正です。
なぜ“持続時間”がそんなに重要なの? 🧠
歯の移動は、
骨のリモデリング(吸収と再生)によって起こります。
この反応は、
✔ 弱く
✔ 持続的で
✔ 途切れない力
があるときに、最も効率よく進みます。
つまり、
「つけたり外したり」が多いほど、
骨の反応が安定しません。
まとめ ✍️
使用時間が短いと起こることは、
1️⃣ 歯が戻ろうとする
2️⃣ アライナーが合わなくなる
3️⃣ 治療期間が延びる
マウスピース矯正は、
装置任せではなく“習慣の治療”です。
22時間という数字は、
治療をスムーズに進めるための“最低ライン”。
毎日完璧でなくてもいいですが、
「平均で守る」ことが大切です🙂
参考文献 📚
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. 6th ed.
Krishnan V, Davidovitch Z. Biological mechanisms of tooth movement. Am J Orthod Dentofacial Orthop.
Rossini G et al. Efficacy of clear aligners in controlling orthodontic tooth movement. Angle Orthod.
Ren Y et al. Orthodontic force and tooth movement biology. J Dent Res.









