
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
🦷口ゴボと出っ歯の違い、わかりますか?
2025年07月19日
〜“前に出て見える”口元の正体を読み解く〜

「なんとなく口元が出ている気がする…」
「横顔のラインが気になるけど、出っ歯なのか、口ゴボなのかよくわからない」
そんな風に感じたことはありませんか?
実は「口ゴボ」と「出っ歯」、似ているようで違う現象です。
今回はその違いをわかりやすく整理しながら、治療や見た目への影響についてお話しします。
✅まずは用語を整理:「出っ歯」と「口ゴボ」とは?
| 用語 | 意味 | 原因の一例 |
|---|---|---|
| 出っ歯(上顎前突) | 上の前歯や上顎が前方に突出している状態 | 歯の傾斜、顎の位置、舌の癖など |
| 口ゴボ(上下顎前突) | 上下の唇や歯列、顎全体が前に出て“もっこり”して見える状態 | 歯列+軟組織+骨格の複合的要因 |
👄 出っ歯は上の前歯だけが前に傾いているパターンが多く、
口ゴボは上も下もまとめて“前に押し出されたような”印象を与えます。
✅どこが違う?3つの観点でチェック!
① 骨格性(骨そのものの位置)
出っ歯: 上顎が前方に位置している、あるいは下顎が後退している
口ゴボ: 上下の顎骨ともに前方位、全体が“顔の外側”に出ている
📌 CTや横顔のセファロ分析で明確にわかります。
② 歯列性(歯の並び方や角度)
出っ歯: 上顎前歯が前方に傾斜(唇側傾斜)している
口ゴボ: 歯自体はさほど傾いていなくても、歯列全体が前に配置されている
つまり、角度 vs 位置の違いです。
③ 軟組織性(唇・鼻・アゴとのバランス)
出っ歯: 唇は前歯の影響を受けてやや前に出るが、相対的に上唇だけが強調される
口ゴボ: 上下唇とも前方に張り出し、口元全体が厚くもっこり
👃 鼻やオトガイのボリュームが少ないと、より「口元が出て見える」印象になります。
✅「引っ込めたら美人になる」は本当か?
「じゃあ歯を引っ込めたら、美人になるの?」
…そう思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
過度に引っ込めると…
唇の厚みが減って“老け顔”に見える
口元が凹みすぎて不自然な横顔になる
会話や笑顔がぎこちなくなる
など、かえって違和感が強くなることも。
💡重要なのは、「バランス」
✔️ 歯の位置
✔️ 骨格との調和
✔️ 唇の厚みや筋肉の張り
これらを総合的に診断する必要があります。
✅矯正でできること、できないこと
| 治療の対象 | 可能なこと | 限界 |
|---|---|---|
| 歯列 | 歯の傾き・位置をコントロール | 骨の大きさや形までは変えられない(外科を除く) |
| 骨格 | 成長期ならコントロール可能(Ⅰ期治療など) | 成人では基本的に固定 |
| 軟組織 | 間接的に改善する可能性あり | 唇や筋肉そのものは矯正で直接は動かせない |
💬まとめ:「出っ歯=歯だけ、口ゴボ=全体」
出っ歯か、口ゴボか?によって、治療方針は大きく変わります
見た目の印象だけでなく、骨格や歯列の診断がカギ
ゴールは「引っ込めること」ではなく、「自然で整ったバランス」
🪄「引っ込めたらキレイになる」ではなく
「整っていることが美しい」という考え方が、今の審美の主流です✨
無料カウンセリングお待ちしております😊✨
📚参考文献
Proffit WR, Fields HW, Larson BE. Contemporary Orthodontics. 6th ed. Elsevier; 2019.
― 上下顎前突や上顎前突の分類・診断法について解説。Sarver DM. “Soft-tissue contributions to facial esthetics.” Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2004;127(4):373–379.
― 軟組織の見え方が顔貌美に与える影響について。松村訓之. 「上下顎前突の治療計画における軟組織評価の役割」. 日本矯正歯科学会雑誌. 2015;74(2):135–141.
― 口ゴボの診断における唇・鼻・アゴのバランス評価。小野卓史. 「“美人に見える横顔”を作るには何を整えるべきか」. 日本臨床矯正歯科ジャーナル. 2021.
― 横顔美と引っ込みすぎのリスクを症例付きで解説。









