
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
✅ インビザラインが得意な歯の動き 6選!
2025年07月5日
✅ インビザラインが得意な歯の動き 6選!
① 歯列の拡大(アーチを横に広げる)
インビザは歯列の横方向への拡大が得意です。
いわゆる「バッカルコリドー(奥の黒い空間)」が目立つタイプの笑顔も、アーチが広がることで明るく見えるようになります。
② 軽度〜中等度の叢生(ガタガタ)の改善
軽めの歯の重なり(叢生)は、アタッチメントやIPR(歯と歯の間を少し削る)を使ってキレイに整列できます。
抜歯せずに治るケースも多いです。
③ 前歯の唇側/舌側移動(出す・引っ込める)
「前歯を引っ込めたい」「口元をスッキリ見せたい」というニーズには、前後のコントロールが得意なインビザが効果的。
ただし大きな移動には、アンカースクリューなどの補助が必要なこともあります。
④ ディスキング(IPR)と組み合わせたスペース確保
「抜歯せずに少しのすき間が欲しい」とき、インビザはエナメル質を少しだけ削る処置(IPR)との相性が抜群。
ワイヤーでは再現しにくい、絶妙なコントロールが可能です。
⑤ 大臼歯の軽度な遠心移動(奥へ動かす)
「親知らずを抜いたあと、奥歯を少し奥へずらしてスペースを作りたい」
こういった動きも、インビザの得意分野のひとつ。
ワイヤーでは苦労する方向への動きも、マウスピースならスムーズに。
⑥ 歯の回転や角度(トルク)の微調整
軽度のねじれ(回転)や、前歯の角度調整(トルク)も、アタッチメント設計次第で効果的に対応可能。
ただし、大きくねじれた奥歯の回転はやや苦手です。
👥向いているのはこんな方!
見た目を気にしながら治療したい方
軽〜中等度の歯並び改善を目指す方
非抜歯で整えたい方
バッカルコリドーが気になる方
通院回数をなるべく減らしたい方(インビザは遠隔管理しやすい)
💡大切なのは“どの装置か”より“誰が設計するか”
インビザラインの精度は、AIだけで決まりません。
治療計画を立てるドクターの知識・設計力・微調整の力によって、仕上がりが大きく変わります。
「インビザだとここまでしか動かない」と言われた方も、設計次第では大きく改善する可能性があります。
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📚参考文献
Kravitz ND, Kusnoto B, et al. “How well does Invisalign work?” Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2009;135(1):27–35.
Boyd RL. “Complex orthodontic treatment using a new protocol for the Invisalign appliance.” J Clin Orthod. 2007.
石井 宏明ほか.「インビザライン治療における歯の移動様式と限界」日本矯正歯科学会誌, 2020.