
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
🦷患者さんが感じる“後悔”の正体とは?
2025年06月30日
🦷患者さんが感じる“後悔”の正体とは?
矯正で満足できなかった人の声から学ぶ
矯正治療を終えたあと、多くの方は「歯並びがきれいになった」「口元がすっきりした」と、前向きな変化を実感されています。
でも一方で、一定数の患者さんからこんな声を聞くこともあるんです。
「思ってたより変わらなかった」
「変わりすぎて、自分の顔じゃないみたい」
「もっと早くやればよかった…」
「他の方法を選べばよかったかも」
治療はうまくいっているのに、なぜ“満足できない”のか?
その理由をひもとくことで、これから矯正を始める方へのヒントにもなります。
💬後悔の声に多いパターン5選
① 「顔つきが思ったより変わらなかった/変わりすぎた」
👉 “ちょうどよく整う”という感覚は人それぞれ。
👉 とくにEラインやフェイスラインへの期待が高すぎた場合、
→「引っ込みすぎた」「老けた感じがする」といった心理ギャップが起こりやすい。
② 「仕上がりのイメージと違った」
👉 治療前に具体的なゴールのイメージが共有されていなかった場合、
「まさか前歯がこんなに引っ込むとは…」
「もっと笑顔が自然になると思ってた」などの違和感が後から出てくる。
③ 「周囲の反応が予想と違った」
👉 自分では満足していても、友人や家族から
「雰囲気変わったね」「前のほうが良かったかも」などと言われ、急に不安になることも。
👉 とくに大人の矯正では、「他人からの評価」に敏感になりやすい。
④ 「もっと早くやればよかった/遅すぎた」
👉 年齢による変化(歯ぐきの位置・骨密度など)が出てくると、
理想通りに動かせない場面もあり「若いうちにやれば…」と後悔する人も。
⑤ 「ちゃんと装着してたら…」
👉 マウスピース矯正では、装着時間が足りなかったことによる“ずれ”や“後戻り”が原因で
仕上がりに納得できないケースも。
👉 つまり、後悔=自己管理に対する悔しさになってることも多い。
🔍後悔の“正体”は「結果」ではなく「ズレ」
ここで大切なのは、後悔の多くは「結果そのもの」ではなく、「期待とのズレ」から生まれるということ。
思っていたより変わらなかった
変わりすぎて戸惑った
自分の中の「理想」と「現実」が重ならなかった
矯正は、数字や模型では完璧でも、本人の感情や納得感が伴わないと“成功”とは言えないのかもしれません。
🛠 後悔しないために大切な3つのこと
✅ 1. 治療前に「希望と限界」を丁寧にすり合わせる
→ Before/Afterの予測シミュレーションや、横顔のライン評価、口元の厚み・リップサポートなども可視化する
✅ 2. 「どこを変えたいのか」を患者さん自身に言語化してもらう
→ 「前歯が出ているのがイヤ」なのか、「笑顔が気になる」のか、「顔全体の印象」なのか
→ それによって治療方針が変わることもある
✅ 3. 治療中も“心の変化”を確認する
→ 歯が動くたびに顔つきや笑顔が変化することに、本人がついていけてるか?
→ 「ここまでで十分」と思ったら早めに微調整の相談をするのも◎
✨まとめ:矯正の成功は「見た目」だけでは測れない
「矯正してよかった」と思えるかどうかは、治療の仕上がり+本人の満足度で決まります。
そのために必要なのは、“丁寧な共有”と“気持ちのフォロー”。
後悔の声は、決してネガティブなものではなく、
もっとよくできたかもしれない、という前向きな気づきの種でもあるんです。
患者さんと“ズレのないゴール”を描くために、
私たち矯正医は、心まで見つめる診療をしていきたいですね。










