
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
🦷抜歯したら老後に困る?矯正治療と“歯の将来”の本当の関係👴👵
2025年05月23日
矯正治療を考えている方の中には、
「抜歯して歯が減ったら、老後に噛めなくなるんじゃ…?」
「年を取ってから入れ歯になる可能性が高くなるのでは?」
といった不安をお持ちの方も少なくありません。
ですが結論から言うと、きちんと計画された矯正治療による抜歯は、
将来の口腔健康に悪影響を与えるどころか、むしろプラスになるケースも多いんです。
今回は、その理由をわかりやすく解説します📝✨
🦷そもそも矯正で抜歯するのはなぜ?
日本人の多くはあごが小さく、歯がきちんと並ぶスペースが足りないことが多いのが現実です。
その結果…
歯が重なって生えている(叢生)
前歯が出ている(出っ歯)
噛み合わせが深い・ズレている(過蓋咬合・交叉咬合)
などの不正咬合が起こります。
こうした状態を治療するためには、スペースを確保して歯列全体のバランスを整える必要があり、そのために抜歯が選択されるのです。

✅矯正のための抜歯は「健康な歯をムダに捨てる」わけではない
「健康な歯を抜くのはもったいない」という気持ちはよくわかります。
でも実は、矯正治療における抜歯は“最も残しておくべき歯を守るための選択”なんです。
矯正治療では、通常「第1小臼歯(前から4番目の歯)」を抜くことが多く、これは咀嚼機能の中心である奥歯(臼歯)や、見た目に重要な前歯を活かすための計画的な抜歯です。
つまり、
🦷 必要な歯を守る
🦷 噛み合わせを良くする
🦷 歯を磨きやすくして虫歯や歯周病を防ぐ
という、将来のための「歯を活かす抜歯」と言えます。
🌙老後に抜歯の影響はある?→ むしろ予防的な意味も!
【矯正抜歯後に将来困るかどうか】は、治療後の歯並びと噛み合わせのバランス次第です。
✅ 歯が整えば、歯ブラシが届きやすく虫歯・歯周病を予防しやすい
✅ 噛み合わせが正しくなることで、歯にかかる負担も分散できる
✅ 早期のトラブルを防ぐことで、結果的に“老後まで残せる歯”が増える
つまり、矯正治療により老後に多くの歯を健康なまま残せる可能性が上がるのです!
💡実は「抜歯しないで矯正した人」の方が老後に困ることも…
無理に非抜歯で矯正を行うと、こんなリスクもあります:
🗯️歯列が広がりすぎて、歯の根が骨から出てしまう(歯根露出)
🗯️口元が出てしまい、見た目や噛み合わせのバランスが悪くなる
🗯️歯と歯が重なったままになり、将来的に歯周病のリスクが高くなる
このように、抜歯を避けること=最良の選択とは限りません。
大切なのは、専門的な診断をもとに「自分に合った方法を選ぶ」ことです🔍

📌まとめ:老後のためにも“今”の選択が大切です
抜歯という言葉に抵抗がある方も多いですが、
適切な計画に基づいた矯正抜歯は、未来の歯の健康を守るための積極的な選択肢。
今のうちに正しい噛み合わせと清潔な歯並びを整えておくことで、
将来「噛めない」「入れ歯になった」といったお悩みを回避できる可能性も高くなります。
まずは、不安や疑問を遠慮なく話せるカウンセリングから始めてみませんか?😊
「抜歯=怖い」ではなく、「抜歯=長期的な健康のため」
と考えて、一歩を踏み出してみましょう🦷✨
📚参考文献・論文
Little RM, et al. “Long-term stability of dental arch alignment.” The Angle Orthodontist. 1988.
Kim YH, et al. “Comparison of the periodontal health status between patients treated with premolar extractions and those treated without extractions.” American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics. 2005.
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics, 5th ed. Elsevier, 2012.









