
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
矯正中は痩せる”って本当?👀✨
2025年04月25日
間食減・咀嚼意識・でもリバウンドもあるかも?
「マウスピース矯正って、自然と痩せるよね〜」という声、聞いたことありませんか?でも、それにはちょっとした“仕組み”があるんです。
今回はその理由と、リバウンドしやすい落とし穴、そして意識すれば活かせる「痩せ習慣」についてまとめてみました。
💡なぜ「痩せる」と言われるの?
1. 間食が自然に減る
マウスピース矯正は、1日20〜22時間の装着が基本。
つまり、「食べる=外す → 歯磨き → 再装着」という手間が発生します。
これが、かなり強力な「間食ブレーキ」になるんです。
たとえば、仕事中にちょっとお菓子をつまもうと思っても…
マウスピースを外す
食べたあとすぐ歯を磨く or うがいする
マウスピースを洗って再装着
この流れがめんどくさくて、「やっぱやめとこう」となりがち。
特に、無意識につまんでいた“ながら間食”や、寝る前のちょい食べが激減します。
2. 咀嚼がゆっくり&慎重になる
マウスピースをつけている間は食事ができないため、食べる時間=外している限られた時間になります。
そのため「せっかく外したんだからちゃんと食べよう」と、意識的に食事の時間を取るようになります。
加えて、歯が動いている時期は多少の痛みがあったり、硬いものが噛みにくかったりするので、
一口の量が小さくなる
よく噛むようになる
ゆっくり味わうようになる
といった変化が起こりやすく、満腹感を得やすくなる=食べすぎ防止につながります。
3. 甘い飲み物・間食系の“飲食クセ”がなくなる
装着中に口にできるのは「基本、水だけ」。
つまり…
カフェラテを片手に作業する
甘いおやつと一緒に紅茶を楽しむ
お酒をちびちび飲みながら映画を見る
こうした習慣が物理的に制限されます。
自動的に糖分やカロリーの摂取量が減る”構造になっているので、
気づけば体が軽くなっているという人も多いようです。
😅 でも、リバウンドもある!
実は、矯正に慣れてくると「油断ゾーン」に入ることがあります。
たとえば、
ケースを持ち歩かず、外したまま長時間放置
何度も外すのが面倒で“まとめ食い”が増える
「たまにはいいか」と装着時間が短くなる
→ 結果、間食再開・飲み物解禁・食欲復活で体重も元通りというケースも。
矯正が進んで、痛みや不便さが減るほどに「もとの習慣」に戻りやすくなるんですね。
この油断によって、「矯正ダイエット」効果は薄れていってしまいます。
💪 痩せ効果を“活かす”ためのヒント
✔ めんどくささを“逆に味方にする”
「いちいち外すのが面倒」→ 食べない
この心理をうまく活かすことで、無理せず自然に食べ過ぎ防止が可能に。
特にデスクワークや在宅勤務の人は、「常に装着する」ことでおやつブロックに◎。
✔ 食べるときは“ちゃんと食べる”を意識
食事の回数が減る分、1回の食事はしっかりと。
偏ったダイエットにしないためにも、バランスの良い食事で栄養はしっかり摂取。
✔ 外食・飲み会のときだけ“意識的に選ぶ”
甘いドリンクや高カロリーな料理も、「今日は外すって決めてる日だからOK」とメリハリをつけると罪悪感も少なくて済みます。
✨ おわりに
「マウスピース矯正中に痩せる」というのは、
実際にはいくつかの生活習慣が自然と変化することによる副産物です。
ただし、これは「痩せる装置」ではなく、あくまでも生活が整うきっかけ👀
自分のスタイルに合ったペースで、無理なく活用していくことがポイントです。
「矯正中こそ、食生活の見直しチャンス」
ゆるっと楽しく、続けていきましょう🦷🍽️
📝 参考文献
Kuncio, D., Maganzini, A., Shelton, C., & Freeman, K. (2007). Invisalign and Weight Loss. Journal of Clinical Orthodontics, 41(2), 125–128.
Boyd, R. L. (2005). Orthodontic treatment using a clear aligner system. Clinical results. Journal of Clinical Orthodontics, 39(9), 525–530.
Align Technology, Inc. (2020). Aligner Wear and Compliance Guidelines. Retrieved from Aligntech.com
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