
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
ワイヤー矯正の種類はどのようなものがあるの?表側?裏側?|愛知・名古屋の矯正歯科
2019年12月24日
ワイヤー矯正は、「ブラケット」と呼ばれる板状の装置をワイヤーに通した矯正器具を使用して歯並びを改善していくものです。ワイヤー矯正には、歯の表面に装置をつける「表側矯正(ラビアル法)」と歯の裏に装置をつける「裏側(舌側)矯正(リンガル法)」の2種類があります。
1-1:表側矯正(ラビアル法)
表側矯正とは、歯の表面に矯正器具をつけて歯並びを治す方法で、日本では最も治療実績が長いとされています。人から装置が見えやすくなるので、装置が見えても気にならない方におすすめです。
ブラケット・ワイヤーともに金属のものがオーソドックスではありますが、ブラケットを白いセラミックやプラスチックに、ワイヤーを白いワイヤーにすれば、目立ちにくくすることも可能です。
1-2:表側矯正のメリット・デメリット
表側矯正には、次のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
他の矯正治療に比べて費用が安価
舌の動きの邪魔にならないので食事がしやすい
発音に影響しにくい
<デメリット>
矯正装置が外から見える
装置が歯の表面についているので唇が閉じにくい
口の中の粘膜に装置が触れて傷がつき、口内炎になることがある
1-3:裏側(舌側)矯正(リンガル法)
裏側(舌側)矯正とは、歯の裏側に矯正装置をつけて歯列を矯正する治療方法です。奥歯を起点に歯を奥に引っ張るので、出っ歯や受け口の治療に向いています。装置をつけていることが人から気づかれにくいため、「装置が人から見えるのがいやで矯正治療をためらっていた」という方にもハードルが低いのではないでしょうか。
裏側(舌側)矯正は、アナウンサーやモデルのほか、講師業や接客業など人前に出るお仕事をされている方におすすめです。
1-4:裏側矯正のメリット・デメリット
裏側矯正には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
外から矯正装置が見えにくいので、人に気づかれにくい
歯の表面のエナメル質が傷つかない
前歯が引っ込みやすいので出っ歯や受け口の方に向いている
<デメリット>
装置が舌にあたるので違和感をおぼえることがある
装置の汚れが見えにくく、お手入れがしにくい
装置が舌にあたってしゃべりづらいことがある
表側矯正よりも費用が高い