
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
口呼吸で顔つきは変わる? 歯並びだけではない「呼吸」と顔の成長の関係
2026年03月8日
「口呼吸だと顔つきが変わるって本当?」
「いつも口が開いている子は歯並びが悪くなるの?」
こうした疑問を持つ方は少なくありません🦷
実際に、口呼吸が長期間続くと、歯並びだけでなく顔の成長に影響する可能性があることが知られています。
これは医学的には アデノイド顔貌 と呼ばれる特徴として説明されることがあります。
ただし、すべての口呼吸がすぐに顔つきの変化につながるわけではありません。問題になるのは、成長期に口呼吸が習慣として長く続く場合です。
呼吸と顔の成長の関係
子どもの顔は、成長とともに少しずつ形が作られていきます。
その過程では骨の成長だけでなく、舌・唇・頬の筋肉のバランスが大きく関係しています。
本来、舌は 上顎に軽く触れる位置 にあります。
この状態が続くことで、上顎は横方向に広がり、歯が並ぶスペースが確保されます。
しかし口呼吸の状態では、舌の位置が低くなりやすくなります。
舌が上顎に触れない状態が続くと、
🦷 上顎が十分に広がらない
🦷 顎が狭くなる
🦷 歯並びが乱れやすくなる
といった影響が出ることがあります。
口呼吸で見られる顔の特徴

長期間の口呼吸が続く場合、次のような特徴が見られることがあります。
・口がポカンと開きやすい
・顎が細く長い印象になる
・上顎が狭くなる
・前歯が出やすくなる
これらはすべての人に起こるわけではありませんが、成長期の子どもでは影響が出やすいとされています。
なぜ口が開いた状態になるのか
口呼吸の原因はさまざまです。
例えば、
👃 鼻づまり
👃 アレルギー性鼻炎
👃 扁桃肥大
など、鼻で呼吸しにくい状態が続くと口呼吸になりやすくなります。
また、
📱 スマートフォン
🎮 ゲーム
📚 前かがみの姿勢
など、姿勢の問題が関係していることもあります。
歯並びへの影響

口呼吸が続くと、歯並びにも影響が出ることがあります。
唇の力が弱くなることで前歯が前に出やすくなったり、顎の幅が狭くなることで歯が並ぶスペースが不足することがあります。
その結果、
🦷 出っ歯(上顎前突)
🦷 ガタガタの歯並び(叢生)
になる可能性があります。
歯並びの問題は遺伝だけでなく、こうした生活習慣も関係している場合があります。
早めに気づくことが大切
口呼吸は長く続くほど習慣になりやすくなります。
特に成長期の子どもでは、早めに気づいて改善することが重要です。
歯並びの問題だけでなく、
👃 鼻の状態
👅 舌の位置
🦷 歯並び
などを含めて確認することで、適切な対応ができる場合があります。
「いつも口が開いている気がする」と感じた場合は、一度チェックしてみると安心です。
まとめ
口呼吸は単なる癖のように見えることもありますが、長期間続くと 歯並びや顔の成長に影響する可能性があります。
呼吸の仕方や舌の位置など、日常の習慣が顎の発育と関係していることもあります。
歯並びを考えるときには、歯だけでなく 口の使い方や呼吸の状態にも目を向けることが大切です。
参考文献
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. 6th ed. Elsevier.
Graber LW, Vanarsdall RL, Vig KWL, Huang GJ. Orthodontics: Current Principles and Techniques. Elsevier.
Harari D, Redlich M, Miri S, Hamud T, Gross M. The effect of mouth breathing versus nasal breathing on dentofacial and craniofacial development in orthodontic patients. Laryngoscope. 2010.
Jefferson Y. Mouth breathing: adverse effects on facial growth, health, academics, and behavior. General Dentistry. 2010.
日本矯正歯科学会 編『矯正歯科治療ガイドライン』医歯薬出版.
日本小児歯科学会 編『小児歯科学』医歯薬出版.









