
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
矯正を断られてしまうケースとは? それでも“できる可能性”を探すために当院が行うこと
2026年03月3日
「矯正は難しいですね」と言われた
それだけで諦めてしまう方は少なくありません。
たしかに、矯正には慎重になるべきケースがあります。
でも私たちは、
👉 すぐに“できません”とは言いません。
👉 まず“どうすれば安全にできるか”を考えます。
今回は、実際に難しいケースと、
当院でなるべく行っている対応についてお話します。

① 重度の歯周病がある場合
なぜ難しい?
歯を支える骨が減っている状態で力をかけると、
歯の寿命を縮める可能性があります。
当院で行うこと
✔ まず歯周病治療を優先
✔ 歯周組織が安定してから再評価
✔ 必要に応じて歯周専門医と連携
✔ 動かす量を最小限に設計
「今はできない」ではなく、
“できる状態に整える”ことを優先します。
② 歯根が短い・過去に歯根吸収がある
なぜ難しい?
歯根が短いと、大きく動かすことでリスクが高まります。
当院で行うこと
✔ CTで正確に歯根長を確認
✔ 力を弱く・期間を長めに設定
✔ 動かす範囲を制限
✔ 定期的にレントゲンでチェック
「理想まで動かす」より
“歯を守りながら整える”設計を選びます。
③ インプラントが入っている場合

なぜ難しい?
インプラントは絶対に動きません。
当院で行うこと
✔ インプラントを“固定源”として活用
✔ 周囲の歯の動きを逆算設計
✔ 補綴医と連携して最終形を共有
✔ 必要なら仮歯に置き換えて調整
「動かないから無理」ではなく、
動かないことを前提に計画を立てます。
④ 全身疾患がある場合
なぜ難しい?
骨代謝や治癒反応に影響することがあります。
当院で行うこと
✔ 主治医と情報共有
✔ 内科的コントロールが安定してから開始
✔ 力を弱く・慎重に管理
安全第一で進めます。
⑤ 清掃状態が悪い場合
なぜ難しい?
矯正中は虫歯・歯肉炎リスクが上がります。
当院で行うこと
✔ 矯正前に徹底したブラッシング指導
✔ 定期的なプロフェッショナルクリーニング
✔ 必要なら衛生士による重点サポート
土台が整ってからスタートします。
⑥ ゴールが現実的でない場合
なぜ難しい?
骨格的限界を超えた変化は、矯正単独では不可能です。
当院で行うこと
✔ 顔貌分析とシミュレーション提示
✔ 変わる部分・変わらない部分を明確化
✔ 外科矯正の可能性も含めて説明
✔ “どこまでなら自然か”を共有
理想を否定するのではなく、
現実的な最適解を一緒に探します。
当院の基本姿勢
私たちは、
❌ とりあえずやってみましょう
でも
❌ すぐ無理ですね
でもありません。
👉 「安全にできる方法はないか?」
👉 「守りながら整える設計は可能か?」
を必ず検討します。
まとめ 🌱
矯正を断られるケースには理由があります。
でもその多くは、
今は条件が整っていない
方法を変えれば可能性がある
ゴール設定を調整すれば実現できる
というケースです。
矯正は
“できるかどうか”より
“どうすれば安全にできるか”を考える治療です。
もし他院で難しいと言われた場合でも、
一度、詳しい診断を受けてみる価値はあります🦷✨
📚参考文献
Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. Elsevier.
Krishnan V, Davidovitch Z. Cellular and molecular reactions to orthodontic force. Am J Orthod Dentofacial Orthop.
日本矯正歯科学会「矯正歯科治療ガイドライン」









