
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
歯周病があっても矯正治療はできる?治療前に知っておくべき重要ポイント
2026年01月20日
~歯並びを治したい人が知っておくべき大切なポイント~
「歯並びが気になるので矯正治療をしたいけれど、歯周病があると言われた」「歯ぐきが下がっているけれど、矯正はできるの?」 このような疑問や不安をお持ちの患者さんは少なくありません。
結論から言うと、歯周病があるからといって、必ずしも矯正治療ができないわけではありません。 ただし、歯周病の状態によっては、そのまま矯正治療を始めるのは危険な場合があります。
この記事では、
- 歯周病とはどんな病気か
- 歯周病と矯正治療の関係
- 歯周病があっても矯正治療ができるケース
- 矯正前に必要な治療や注意点
について、患者さんにもわかりやすく解説します。
歯周病とはどんな病気?
歯周病とは、歯を支えている歯ぐきや骨(歯槽骨)が細菌によって壊されていく病気です。 初期段階では「歯肉炎」と呼ばれ、歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きのときに出血したりします。
しかし進行すると「歯周炎」となり、
- 歯ぐきが下がる
- 歯がグラグラする
- 最終的には歯が抜けてしまう
といった深刻な状態になります。
日本では成人の約8割が歯周病、もしくはその予備軍といわれており、とても身近な病気です。
なぜ歯周病があると矯正治療に注意が必要なの?

矯正治療は、ワイヤーやマウスピースを使って歯に力をかけ、少しずつ動かす治療です。 歯は「歯槽骨」という骨に支えられて動いています。
しかし、歯周病が進行すると、
- 歯を支える骨が溶けている
- 歯ぐきの炎症が強い
という状態になります。
このような状態で無理に歯を動かすと、
- 歯がさらにグラグラになる
- 歯周病が急激に悪化する
- 最悪の場合、歯を失う
といったリスクが高まります。
そのため、歯周病のコントロールは矯正治療の安全性に直結する重要なポイントなのです
歯周病があっても矯正治療はできる?
答えは「歯周病の状態による」です。
軽度の歯周病の場合
歯肉炎や軽度の歯周炎であれば、
- 歯石除去
- 正しい歯磨き指導
- 定期的なクリーニング
などの歯周基本治療を行うことで、炎症を改善できます。
歯周病が安定した状態になれば、矯正治療を行うことは十分可能です。
中等度~重度の歯周病の場合
骨の吸収が進んでいる場合は、慎重な判断が必要です。
この場合でも、
- 歯周病専門の治療
- 矯正力を弱く調整
- 歯を動かす範囲を限定
といった工夫を行えば、矯正治療が可能なケースもあります。
ただし、歯の状態によっては「矯正治療より歯周病治療を優先すべき」と判断されることもあります。
矯正治療が歯周病改善につながることもある?

実は、歯並びが悪いこと自体が歯周病のリスクになる場合があります。
- 歯が重なっていて磨きにくい
- 汚れが溜まりやすい
- 歯ブラシが届かない
このような状態では、どれだけ丁寧に磨いても限界があります。
歯並びを整えることで、
- 歯磨きがしやすくなる
- プラークが溜まりにくくなる
- 歯周病の再発予防につながる
といった長期的なメリットが得られることもあります。
歯周病がある人が矯正治療を受ける際の注意点
① 矯正前に必ず歯周病治療を行う
炎症がある状態で矯正を始めるのは危険です。 歯ぐきが健康な状態になってから矯正治療を開始しましょう。
② 矯正中のセルフケアがとても重要
矯正装置がつくと、汚れが溜まりやすくなります。 歯科医院での指導を受けながら、丁寧な歯磨きを続けることが大切です。
③ 定期的なメンテナンスを欠かさない
矯正中は、
- 歯周病のチェック
- クリーニング
を通常よりこまめに行う必要があります。
まとめ|歯周病があっても諦めないで相談を
「歯周病があるから矯正治療はできない」と思い込んでしまう方は多いですが、実際には可能なケースも多くあります。
大切なのは、
- 正確な診断
- 歯周病のコントロール
- 矯正と歯周治療を両立する計画
です。
歯並びと歯周病、どちらも将来の歯の健康に大きく関わります。 気になる方は、矯正歯科と歯周病の両方に詳しい歯科医院で相談することをおすすめします。
まずは気軽に、
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参考文献
- 日本歯周病学会「歯周病とは」
- Proffit WR, et al. Contemporary Orthodontics
- 日本矯正歯科学会 公式資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病」









