
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
強い力=早く終わる、は本当?👀
2025年12月27日
― 矯正治療が長引く“意外な落とし穴” ―
「できるだけ早く終わらせたい」
矯正相談で、よく聞く言葉です。
その中で、患者さんが誤解しやすいのが
「強い力をかけたほうが、歯は早く動く」という考え。
結論から言うと――
👉 強い力=早く終わる、ではありません。
むしろ逆で、
治療が長引いたり、歯に負担がかかる原因になることもあります。
歯は“押せば動く”ものではありません
矯正治療では、歯を直接動かしているわけではなく、
歯の周りの骨が少しずつ吸収され
新しい骨が作られ
その結果として歯が移動する
という、とても生理的で繊細な反応を利用しています。
この骨のリズムには限界があり、
力を強くすればスピードが上がる、という単純な話ではありません。
力が強すぎると起こること

過剰な力がかかると、体は「異常」と判断し、次のような反応が起こります。
● 歯の動きが止まる
骨が一時的にダメージを受け、
歯が動かなくなる期間が出てしまいます。
● 痛みが強くなる
痛みが強い=順調、ではありません。
体にとっては「無理をしているサイン」です。
● 歯根吸収・歯茎退縮のリスク
特に注意が必要なのは、
前歯を一気に下げる
口ゴボを短期間で改善しようとする
骨の余裕が少ないケース
こうした状況では、
歯を支える根や歯茎に負担が集中しやすくなります。
実は「弱く・持続的な力」がいちばん早い
矯正治療で理想とされるのは、
弱く
持続的で
コントロールされた力
この条件を満たすと、
✔ 骨の代謝がスムーズ
✔ 歯が止まらずに動く
✔ トラブルが起きにくい
結果として、
👉 安全で、スムーズな治療進行につながります。
「急がない治療」が、
実はいちばんの近道になることも多いのです。
早さよりも大切にしたいこと
矯正治療は、
見た目を整えるだけでなく
一生使う歯を守る治療
だからこそ、
無理に早く終わらせない
歯や歯茎に負担をかけすぎない
今だけでなく“将来”を考える
この視点がとても大切になります。
まとめ
❌ 強い力=早く終わる → 間違い
⭕ 適切な力=安全で結果的にスムーズ
⭕ 「丁寧な治療計画」が歯を守る
矯正治療は、
スピードよりも“質”が結果を左右します。
不安なことがあれば、
治療の進め方や力のかけ方について、遠慮なくご相談ください。










