
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
矯正中に虫歯ができたらどうするの? ― 治療の“優先順位”と、矯正計画の調整ポイント ―
2025年12月8日
「矯正中なのに、虫歯ができちゃいました…」
「ワイヤーがあるけど、治療できるの?」
「マウスピースは外せるけど、このまま進めてもいいの?」
実は、矯正中に虫歯ができるケース、けっこうあります。
でも大切なのは、“すぐに中断すべきかどうか”を正しく判断すること!
今回は、虫歯の優先度と治療方針の調整についてわかりやすく解説します
✅まず確認!虫歯の“深さ”がカギ
虫歯ができたとき、まず見るべきは「どこまで進行しているか」
当院では虫歯の治療を行っておりませんので、進行のチェックも他院さんで行っていただく必要がございます。
| 虫歯の状態 | 対応の優先順位 | 矯正治療への影響 |
|---|---|---|
| C1(エナメル質) | 低 | 進行観察/状況に応じて処置 |
| C2(象牙質) | 中 | 早期の治療が推奨される |
| C3(神経まで) | 高 | 矯正を一時中断し、根管治療などを優先 |
C2以上の虫歯が見つかったら、矯正治療より虫歯の処置が優先!
治療を先送りすると、さらに悪化し、結果的に治療期間が延びてしまいます。
🟢マウスピース矯正の場合
✅ 虫歯治療は柔軟に対応可能!
マウスピースは取り外しができるため、虫歯の処置をしながら矯正を進めることが可能です。
📝注意点:
虫歯治療で歯の形が変わる場合は、アライナーの再設計が必要になることも
初期虫歯なら、進行抑制+経過観察で済むケースも多い
🔵ワイヤー矯正の場合
🔧 一時的にワイヤーを外して治療することも
ブラケットの近くに虫歯ができた場合、治療のために一部装置を外す処置が必要になることがあります。
📝治療の流れ:
必要な範囲だけワイヤーを外す
虫歯治療(詰め物・根管治療など)を実施
状態が落ち着いたら矯正再開
このとき、治療の遅れや計画修正が発生することがあるので、なるべく早めの対応が大切です!
📌矯正計画の“微調整”が必要なケースとは?

虫歯治療後に歯の形が変わった
根管治療で歯の強度や動きに制限が出た
被せ物や詰め物の高さが咬合に影響した
このような場合、治療計画の見直し(再スキャン・再設計)が必要になることもあります。
💡矯正中の虫歯を防ぐには?

毎食後の丁寧な歯みがき+フロスor歯間ブラシ
キシリトールガムやフッ素入り歯みがき剤の活用
3ヶ月に1回はプロのクリーニング(PMTC)
異変があったらすぐに担当医に相談!
🪥矯正中は「装置があるから仕方ない…」とあきらめないで。
虫歯リスクが高いからこそ、ケアの質が大切なんです。
✅まとめ:虫歯は放置せず、早めの対応がポイント!
虫歯の状態によって、矯正を中断せず治療可能な場合も多い
進行している虫歯は、まず治療を優先して安全に
マウスピースとワイヤーでは対応方法が異なる
治療後は、計画を微調整して矯正を継続できる
虫歯かも?と思ったら、一度歯科医院に相談しましょう!
矯正治療に関するご相談は無料カウンセリングにて受け付けております^^
LINEからのご連絡も可能です!
参考文献
Proffit WR, Fields HW, Larson BE, Sarver DM.
Contemporary Orthodontics. 6th ed. Elsevier; 2019.
― 矯正中に起こりうる虫歯リスクと治療計画の修正方法について詳述。Tung Nguyen, McGrory KR, He J.
“Managing caries and restorative needs during orthodontic treatment.”
J Clin Orthod. 2011;45(9):519-525.
― 矯正中のう蝕治療とその治療戦略について実践的な解説。Mizrahi E.
“Enamel demineralization following orthodontic treatment.”
Am J Orthod. 1982;82(1):62–67.
― 矯正中の虫歯リスクと初期脱灰の発生メカニズムを解説した古典的文献。日本矯正歯科学会.
「矯正歯科治療とむし歯・歯周病の管理」. 学会公式パンフレット・ガイドライン(2023年版)
― 矯正治療中の口腔衛生と疾患管理についての患者向け推奨事項。小野卓史.
「矯正治療中にう蝕が見つかった場合の対応と治療計画の再構築」.
日本臨床矯正歯科ジャーナル. 2020;28(4):36-41.
― 実際の症例をもとにした中断判断と修正設計の考え方を解説。









