
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
過蓋咬合だと、どのような弊害が出てきますか❔
2025年03月31日
過蓋咬合(かがいこうごう、deep bite)とは、上下の歯がかみ合った際に、
上顎の前歯が下顎の前歯を過度に覆い隠す状態を指します。
この状態は、審美的な問題だけでなく、口腔内の健康や機能にもさまざまな弊害をもたらす可能性があります。
以下に、過蓋咬合の主な弊害とその影響について詳述します。

✅歯や歯周組織への影響
過蓋咬合では、上下の前歯が過度に接触するため、歯の摩耗が進行しやすくなります。
特に、下顎の前歯の切端(先端部分)が上顎の前歯の裏側に強く当たることで、
エナメル質が削れ、知覚過敏や虫歯のリスクが高まります。
また、歯周組織にも負担がかかり、歯肉炎や歯周病の進行を促進する可能性があります。
✅顎関節への負担
過蓋咬合は、顎関節への負担を増大させることがあります。
上下の歯が適切にかみ合わないため、顎の位置が不安定になり、顎関節症(TMD)を引き起こすリスクが高まります。
顎関節症の症状としては、顎の痛み、開口障害、関節音(カクカクという音)などが挙げられます。

✅咀嚼機能の低下
過蓋咬合では、前歯が過度に覆いかぶさるため、咀嚼(そしゃく)効率が低下する可能性があります。
特に、前歯での食物の切断が困難になり、奥歯に過度な負担がかかることがあります。
これにより、顎の筋肉や関節に疲労が蓄積し、顎の痛みや頭痛を引き起こすこともあります。
✅発音への影響
過蓋咬合は、発音にも影響を及ぼすことがあります。
特に、サ行やタ行の発音が不明瞭になることが報告されています。
これは、上下の前歯の位置関係が発音時の舌の動きを妨げるためです。
✅審美的な問題
過蓋咬合は、笑った際に上顎の歯茎が過剰に露出する「ガミースマイル」を引き起こすことがあります。
これにより、審美的なコンプレックスを抱える患者も少なくありません。
また、下顎の前歯がほとんど見えないため、顔全体のバランスが崩れ、老けて見えることもあります。
✅心理的な影響
審美的な問題や機能的な問題が重なることで、患者の心理的な負担が増大することがあります。
特に、思春期や若年層では、外見に対する意識が高く、
過蓋咬合によるコンプレックスが自尊心の低下や社交不安を引き起こす可能性があります。
参考文献
1. Proffit, W. R., Fields, H. W., & Sarver, D. M. (2013).
Contemporary Orthodontics. Elsevier Health Sciences.
2. Graber, L. W., Vanarsdall, R. L., & Vig, K. W. L. (2017).
Orthodontics: Current Principles and Techniques. Elsevier Health Sciences.
3. Okeson, J. P. (2013).
Management of Temporomandibular Disorders and Occlusion. Elsevier Health Sciences.
以上のように、過蓋咬合は、
歯や歯周組織、顎関節、咀嚼機能、発音、審美性、心理面などに
多岐にわたる弊害をもたらす可能性があります。
そのため、早期に適切な治療を受けることが重要です。
治療法としては、矯正治療や咬合調整などが一般的であり、
専門医による適切な診断と治療計画の立案が求められます。
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