
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
ワイヤー矯正、マウスピース(アライナー)矯正どっちが食事大変?また噛めるの?🤔
2025年03月23日
ワイヤー矯正とマウスピース(アライナー)矯正は、それぞれ異なる特徴があり、食事の際の影響も異なります。
以下では、それぞれの矯正方法が食事に与える影響や噛むことの可否について詳しく説明します🌿
【ワイヤー矯正の場合】
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす方法です。
この方法は、歯を強力にコントロールできるため、複雑な歯並びの矯正にも適していますが、食事の際にはいくつかの制約があります。
1. 食事の制限
ワイヤー矯正をしている間は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避ける必要があります。
例えば、キャラメルやガム、ナッツ類、氷などはワイヤーやブラケットを損傷する可能性があるため、控えることが推奨されます。
また、りんごやとうもろこしなど、大きくかじる必要のある食べ物も、小さく切って食べる必要があります。
2. 噛むことの難しさ
ワイヤー矯正を装着した直後や調整後は、歯が痛むことがあり、噛むことが難しくなることがあります。
特に固い食べ物を噛む際には、痛みを感じることが多いです。
しかし、時間が経つにつれて痛みは軽減され、通常の食事ができるようになります。
3. 清掃の手間
ワイヤー矯正は、食べかすが詰まりやすいため、食事後には丁寧な歯磨きが必要です。
清掃が不十分だと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
マウスピース矯正の場合 マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のアライナーを歯に装着して歯を動かす方法です。
この方法は、目立ちにくく、取り外しが可能であるため、食事の際にはワイヤー矯正よりも柔軟性があります。
【マウスピース矯正の場合】
1. 食事の制限
マウスピース矯正は、食事の際にアライナーを取り外すことができるため、食べ物の制限がほとんどありません。
硬い食べ物や粘着性のある食べ物も、アライナーを外せば問題なく食べることができます。
ただし、アライナーを外している時間が長すぎると矯正の効果が低下するため、食事後は速やかにアライナーを装着する必要があります。
2. 噛むことの難しさ
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて痛みが少ないことが多いです。
そのため、噛むことに関しては、通常の食事とほとんど変わらない感覚で食べることができます。
ただし、新しいアライナーに交換した直後は、多少の違和感や痛みを感じることがありますが、数日で慣れることがほとんどです。
3. 清掃の手間
マウスピース矯正は、アライナーを取り外して食事ができるため、食べかすが詰まりにくく、清掃が比較的簡単です。
ただし、アライナー自体の清掃は必要で、定期的に洗浄する必要があります。
まとめ
ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらが食事に影響を与えるかという点では、
ワイヤー矯正の方が食事の制限が多く、噛むことにも影響が出やすいと言えます😌
一方、マウスピース矯正は、食事の際にアライナーを取り外せるため、食べ物の制限が少なく、噛むことにもほとんど影響がありません。
ただし、マウスピース矯正は、アライナーを外している時間が長すぎると矯正の効果が低下するため、自己管理が重要です。
どちらの方法を選ぶかは、ライフスタイルや矯正の目的、歯並びの状態などを考慮して、歯科医と相談しながら決めることが望ましいです☺
参考文献
- Alexander, C. M., Kanter, F. E., & Marchese, S. A. (1993). The effects of fixed orthodontic appliances on the bacterial composition of subgingival plaque. American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics, 103(6), 552-558.
- Ke, Y., Zhu, Y., & Zhu, M. (2019). A comparison of treatment effectiveness between clear aligner and fixed appliance therapies. BMC Oral Health, 19(1), 24.
- Krieger, E., Drechsler, T., Schmidtmann, I., Jacobs, C., Haag, S., Wehrbein, H., & Harzer, W. (2013). Apical root resorption during orthodontic treatment with aligners? A retrospective radiometric study. Head & Face Medicine, 9(1), 21.
- Mehta, P., Patel, D., & Nagar, A. (2021). Comparative assessment of pain perception between clear aligners and conventional fixed appliances: A systematic review. Journal of Orthodontics and Endodontics, 7(1), 12-18.
- Proffit, W. R., Fields, H. W., Larson, B. E., & Sarver, D. M. (2018). Contemporary Orthodontics. Elsevier Health Sciences.
- Schott, T. C., Ludwig, B., Glasl, B., Lisson, J. A., & Gedrange, T. (2020). Oral hygiene and periodontal health in patients with orthodontic aligners. Clinical Oral Investigations, 24(1), 51-58.
こちらから無料カウンセリングのご予約も可能です🦷
お気軽にお問い合わせください😉