
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
マウスピース矯正は症例数が多い医院ほど上手い?クリニック選びで本当に見るべきポイント🦷
2026年10月5日
「マウスピース矯正は症例数が多い医院を選んだ方がいい?」
「年間〇〇症例という数字は、治療の上手さと関係ある?」
「同じマウスピース矯正なら、症例数が一番多い医院を選べば安心?」
これからマウスピース矯正を始めようとクリニックを探していると、
ホームページなどで「年間〇〇症例」「マウスピース矯正〇〇症例」といった実績を見かけることがあります💻
数字が大きいと、
「それだけ治療が上手いということ?」
と思いますよね🙄
結論からいうと、マウスピース矯正の症例数はクリニック選びの一つの参考にはなりますが、
症例数だけで治療の上手さを判断することはできません。
マウスピース矯正で重要なのは、何人の患者さんにマウスピースを提供したかだけではなく、
患者さん一人ひとりをどのように診断し、どこを治療のゴールに設定し、実際の歯の動きを確認しながら最後まで仕上げていくのかだからです。
今回は、マウスピース矯正の症例数をどう見ればよいのか、クリニック選びで本当に確認してほしいポイントについて解説します😊
■そもそもマウスピース矯正には種類があります
「マウスピース矯正=インビザライン」
というイメージを持っている方も多いかもしれません👀
しかし、マウスピース型の矯正装置には複数の種類があります。
当院では、エンジェルアライナーやインビザラインなどのマウスピース型矯正装置を取り扱っています。
装置によってシステムや特徴には違いがありますが、クリニックを選ぶ際に大切なのは
単純に「どのメーカーを使っているか」だけではありません🦷
その装置を使って、どのような診断・治療計画・治療管理を行うのか
という部分まで確認することが重要です📝


■症例数が多いことは一つの参考になる
マウスピース矯正の症例数が多いということは、
その医院でマウスピース矯正を行う機会が多いことを示す一つの情報になります👨⚕️
マウスピース矯正といっても、患者さんの歯並びは一人ひとり違います。
前歯のガタガタが気になる方もいれば、出っ歯、口ゴボ、すきっ歯、過蓋咬合、開咬など、さまざまな状態があります。
そのため、多くのマウスピース矯正を行っていること自体は、クリニックを選ぶ際の参考情報の一つになるでしょう。
しかし、ここで大切なのが、
「症例数=治療結果」ではない
ということです👨⚕️
症例数はあくまで一つの数字です。
その数字だけを見て、
「症例数が多いから絶対に上手い」
「症例数が少ないから上手くない」
と判断することはできません🙅
■同じマウスピース矯正でも治療計画は同じではありません
マウスピース矯正というと、
「歯型をスキャンしてマウスピースを作れば、あとは順番に交換するだけ」
というイメージを持っている方もいるかもしれません🦷
しかし、実際の矯正治療はそれほど単純ではありません。
例えば出っ歯を治療する場合でも、前歯をどこまで後ろへ動かすのか、奥歯をどう動かすのか、
抜歯が必要なのか、顎間ゴムを使用するのか、どの歯にアタッチメントをつけるのかなど、さまざまな判断が必要になります📝
さらに、見た目が似た歯並びでも、骨格、歯の傾き、歯根の位置、歯槽骨、噛み合わせ、口元などは患者さんによって異なります。
だからこそ、
「どのマウスピースを使うか」だけではなく、「そのマウスピースを使ってどのように歯を動かすのか」
が重要なのです🦷
■シミュレーションがきれいなら、その通りに治る?
マウスピース矯正では、治療前にデジタル上で歯の移動をシミュレーションすることがあります🧑💻
画面上でガタガタだった歯がきれいに並んでいくのを見ると、
「この通りに治るんだ!」
と思ってしまいますよね。
しかし、デジタル上で歯を動かすことと、実際のお口の中で歯がその通りに動くことは同じではありません。
実際の歯の動きには個人差があります🌿
また、マウスピースの装着時間、顎間ゴムの使用状況、舌癖などによっても治療経過が変わることがあります。
例えば、最初は計画どおり進んでいても、途中から特定の歯だけ動きが遅れ、マウスピースが浮いてくることもあります。
そのため、最初にきれいなシミュレーションを作ることだけではなく、実際の歯が計画どおり動いているかを確認しながら進めることが重要です。
■大切なのは「予定どおり動かなかったとき」の対応
マウスピース矯正のクリニック選びで、特に確認してほしいのがこの部分です。
矯正治療では、最初から最後まで100%シミュレーションどおりに進むとは限りません🙆♀️
途中でマウスピースが浮いてきたり、一部の歯だけ動きが遅れたり、噛み合わせにズレが出たりすることがあります。
そのときに、
「このまま次のマウスピースへ進んでいいのか」
「現在のマウスピースをもう少し使用するのか」
「顎間ゴムなどを追加するのか」
「一度スキャンをやり直して新しいマウスピースを作るのか」
といった判断が必要になります。
つまり、マウスピース矯正では、順調に進んでいるときよりも、計画との差が出たときにどう対応するかも非常に重要なのです⚡
これは単純な症例数だけでは分からない部分です。

■「何症例やっているか」だけではなく「どう診断しているか」
マウスピース矯正のクリニックを比較するとき、症例数を見ること自体は悪いことではありません。
ただ、それと同じくらい確認してほしいのが治療前の診断です✨
マウスピース矯正は、口腔内スキャンだけで治療計画を決めるものではありません。
当院では治療前の精密検査として、CT・セファロ・口腔内写真・顔貌写真・口腔内スキャンを行います。
歯並びだけではなく、歯根、歯槽骨、骨格、噛み合わせ、口元なども確認したうえで治療計画を考えます。
画面上できれいに歯を並べられるかだけではなく、
「実際のお口の中で、どこまで歯を動かすのか」
を考えることが大切だからです🔍

■マウスピースの種類だけで医院を決めなくてもいい
クリニックを探していると、
「インビザラインを使っているからここ」
「このメーカーのマウスピースだから安心」
と、装置の種類を基準に選びたくなることがあります🙄
もちろん、どのマウスピース型矯正装置を使用しているのかを確認することは大切です。
しかし、矯正治療の目的は特定の商品を使用することではなく、歯並びと噛み合わせを適切な状態へ整えることです。
当院ではエンジェルアライナーやインビザラインなどを取り扱っていますが、重要なのは装置の名前だけではありません。
患者さんのお口の状態を確認し、どのような治療計画を立て、どのように経過を確認しながら治療するのかまで含めて考えることが大切です。
■症例写真を見るときにも注意
ホームページやSNSでビフォーアフターの症例写真を見ることも、クリニック選びの参考になります。
ただし、
「自分と似た歯並びだから、自分もまったく同じように治る」
とは限りません。
表面上は似ている歯並びでも、骨格や歯の傾き、歯根、歯槽骨、噛み合わせなどは異なるからです。
症例写真は、その医院がどのような矯正治療を行っているのかを知る参考として見て、
自分自身の治療方法については精密検査後の診断で確認することが大切です🦷
■クリニック選びでは「症例数+治療の中身」を見よう🔍
症例数は数字で表示できるため、医院を比較するときには非常に分かりやすい指標です。
しかし、矯正治療では数字だけでは見えない部分もたくさんあります。
例えば、治療前にどのような精密検査をしているのか、どのように治療計画を立てているのか、
実際の歯の動きをどのくらいの頻度で確認するのか、マウスピースが合わなくなった場合にどうするのか、
再スキャンや作り直しには対応しているのか、最終的な噛み合わせまで確認するのか、といった部分です。
カウンセリングでは、
「もし予定どおり歯が動かなかったら、どのように対応しますか?」
と聞いてみるのもおすすめです🙆♀️
マウスピース矯正は長期間にわたる治療だからこそ、治療開始時だけではなく、
途中から最後までどのように診てもらえるのかを確認しておきましょう😊
まとめ|症例数だけではなく「最後までどう診てもらえるか」が大切🦷
マウスピース矯正の症例数が多いことは、その医院が多くのマウスピース矯正を行っていることを知るための一つの参考になります。
しかし、
「症例数が多い=必ず治療が上手い」
というわけではありません。
マウスピース矯正で重要なのは、患者さんのお口をきちんと検査・診断し、その方に合った治療計画を立て、実際の歯の動きを確認しながら必要に応じて修正し、最後の噛み合わせまで仕上げていくことです。
当院では、エンジェルアライナーやインビザラインなどのマウスピース型矯正装置を取り扱っています。
どの装置を使う場合でも、装置そのものだけに任せるのではなく、治療前の診断から治療途中のチェック、必要に応じた再スキャン、そして治療後の仕上がりまで確認することを大切にしています。
これからマウスピース矯正のクリニックを探す方は、
「何症例やっていますか?」だけではなく、「私の歯をどう診断して、最後までどう診てもらえますか?」
という視点でも比較してみてください😊✨
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参考文献📚
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- Papagiannis A, Halazonetis DJ, Sifakakis I, Makou M, Eliades T. Predictability of rotational tooth movement with orthodontic aligners comparing software-based and achieved data: A systematic review and meta-analysis of observational studies. Journal of Orthodontics. 2021;48(3):277-287.
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- Fang X, Qi R, Liu C. Root resorption in orthodontic treatment with clear aligners: A systematic review and meta-analysis. Orthodontics & Craniofacial Research. 2019;22(4):259-269. doi:10.1111/ocr.12337.










