
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
なぜ矯正前にCTを撮るの?レントゲンだけじゃダメな理由✔
2026年02月9日
「レントゲンだけじゃなくてCTも撮るんですか?」
と驚かれることがあります🤔
結論から言うと、
安全で無理のない矯正治療を行うために、CTがとても重要だからです。
ここでは、
✔ なぜ矯正前にCTを撮るのか
✔ レントゲンだけでは分からないこと
を分かりやすく解説します✨
📸 レントゲン検査で分かること・分からないこと

まず、一般的なレントゲン(パノラマ)では👇
🟢 分かること
・歯の本数
・歯のおおまかな位置
・親知らずの有無
・顎全体のバランス
ただし、レントゲンは
平面(2D)の画像です。
🔴 分かりにくいこと
・歯根の正確な位置
・歯を支える骨の厚み
・歯が骨のど真ん中にあるかどうか
・歯を動かせる「限界」
ここが、
矯正治療ではとても重要なポイントになります⚠️
🖥️ CT検査で初めて分かること
CTは、
顎の骨や歯を立体(3D)で確認できる検査です。
矯正前にCTを撮ることで、
次のようなことが詳しく分かります👇
🦷 ① 歯根の位置・長さ・向き

歯は、見えている部分(歯冠)よりも
骨の中にある歯根のほうが長いです。
CTでは👇
・歯根がどこまで伸びているか
・どの方向に傾いているか
・隣の歯根との距離
まで正確に確認できます。
👉 見た目だけで歯を動かすと、
歯根同士がぶつかったり、
無理な力がかかることもあります💦
🦴 ② 歯を支える骨の「厚み」
矯正治療では、
歯を動かす=骨の中を移動させる
ということになります。
CTでは👇
・骨が十分にあるか
・薄い部分はどこか
・歯ぐきが下がりやすいリスク
が事前に分かります。
👉 骨が薄い方に強い力をかけると、
歯肉退縮(歯ぐきが下がる)
リスクが高まります😣
⚠️ ③ 無理な矯正にならないかのチェック
「できるだけ抜歯せずに治したい」
「口元を下げたい」
こうした希望があっても、
骨の状態によっては無理が生じるケースがあります。
CTを使うことで👇
・どこまで歯を動かせるか
・抜歯/非抜歯の判断
・歯を削る(IPR)が適切か
を、感覚ではなく根拠をもって判断できます。
🛡️ ④ 歯根吸収・歯肉退縮のリスクを減らすため
矯正治療でまれに起こるのが👇
・歯根吸収
・歯肉退縮
CTで事前にリスクを把握することで、
✔ 力を弱める
✔ 動かす量を調整する
✔ 治療計画を変更する
といった対策が可能になります🌱
🌈 CTは「念のため」ではなく「安全のため」
CT検査は、
「大げさだからやる」ものではありません。
✔ 見えない部分を確認する
✔ 無理な治療を避ける
✔ 将来トラブルを残さない
そのための、とても大切な検査です🦷✨
📝 まとめ
・レントゲンは平面、CTは立体
・CTで歯根や骨の状態まで確認できる
・無理のない矯正計画につながる
・歯ぐき下がり・歯根吸収のリスクを減らせる
矯正治療は、
「どれだけ歯を動かすか」より
「どれだけ安全に動かすか」が重要です😊
その第一歩が、
矯正前のCT検査なのです。
📚 参考文献
日本矯正歯科学会
矯正歯科治療に関する基礎知識
https://www.jos.gr.jp/American Association of Orthodontists (AAO)
Orthodontic Diagnosis and Treatment Planning
https://aaoinfo.org/Kapila S, Nervina JM.
CBCT in orthodontics: assessment of treatment outcomes and indications.
Dental Clinics of North America. 2015;59(3):485–496.Kau CH, Richmond S, Palomo JM, Hans MG.
Three-dimensional cone beam computerized tomography in orthodontics.
Journal of Orthodontics. 2005;32(4):282–293.Scarfe WC, Farman AG, Sukovic P.
Clinical applications of cone-beam computed tomography in dental practice.
Journal of the Canadian Dental Association. 2006;72(1):75–80.Garib DG, Calil LR, Leal CR, Janson G.
Risk of alveolar bone dehiscence and fenestration in orthodontic treatment.
American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics. 2010;138(2):156–164.









